スペイン、中東情勢対応の緊急経済対策により炭化水素税・電力生産税等を一時減税 ─ 電気・ガスのVAT再引き下げも条件付きで用意
ESスペイン
2026.06.30掲載: 2026.08.01
スペイン、中東情勢対応の緊急経済対策により炭化水素税・電力生産税等を一時減税 ─ 電気・ガスのVAT再引き下げも条件付きで用意
概要
スペインでは2026年6月30日、中東情勢危機対応総合計画に基づくエネルギー価格対策として王令18/2026号が官報に公示された。炭化水素税・電力生産価値税の税率を段階的に引き下げるほか、電気・ガス価格が再上昇した場合にはVAT・電気税の引き下げを再開できる仕組みを整えた。
- 炭化水素税:ガソリン・軽油に対し、2026年7月は1リットルあたり15セント、8月は10セント、9月は5セントの減税(消費者物価指数が一定以上上昇した場合は8・9月の減税幅を拡大)
- 電力生産価値税:2026年第3・第4四半期の予定納付額を軽減し、税率を2027年に3.5%(現行7%の半分)、2028年以降は0%に段階的引き下げ
- VAT・電気税:2026年6月1日にガス・電気のVATが10%から21%へ、電気税が0.5%から5.1%へそれぞれ復帰した経緯を踏まえ、価格再上昇時には引き下げを再開できる規定を措置
- その他:農業用軽油特別助成金及び道路貨物運送事業者向け軽油価格補填助成金の適用期限を2026年9月末まで延長
実務メモ
背景:スペイン政府は中東情勢に伴うエネルギー価格高騰への対応として、2026年3月の王令7/2026号に続き、本王令18/2026号によりエネルギー関連税の減税措置を延長・拡充した。
ポイント:炭化水素税・電力生産税の減税は自動適用される一方、電気・ガスのVAT・電気税の再引き下げは価格動向次第の裁量的措置である点に留意が必要。運送業・農業向け軽油助成金の申請窓口はスペイン国税庁(Agencia Tributaria)が担う。
実務への一言:スペインで製造業・運輸業を営みエネルギーコストの比重が大きい日系子会社は、燃料調達コストや電力コストの2026年7月~9月分の見積りにこれらの減税を反映するとともに、運送関連の助成金申請要件(対象事業形態・期限)を経理・総務担当者と確認しておくとよい。
| 国・地域 | スペイン |
| 発信機関 | スペイン国税庁(Agencia Tributaria) |
| トピック | 税務 |
| 公開日 | 2026年6月30日 |
