ポーランド、移転価格報告書の簡素化とホワイトリスト違反ペナルティ廃止の法案を閣議決定
PLポーランド
2026.07.21掲載: 2026.07.26
ポーランド、移転価格報告書(TPR)の簡素化と「ホワイトリスト」違反ペナルティ廃止の法案を閣議決定
概要
ポーランド財務省は2026年7月21日、閣議が所得税法(PIT・CIT)改正案を承認したと発表した。関連者間取引の情報申告(TPR: 移転価格報告書)に関する事務負担の軽減と、VATホワイトリスト口座以外への支払い等に対する損金算入否認ペナルティの廃止を含む。
- TPR署名の簡素化:これまで取締役会メンバーや特定の専門代理人による署名が必要だったTPR様式を、他の税務申告と同様に一般の代理人(pełnomocnik)が署名可能に変更。
- 零細・小規模企業の負担軽減:零細企業・小規模企業は、TPRにおいて自社の財務状況を示す指標の記載が不要に。
- TPR修正申告の明確化:ポーランド国内の関連者間での移転価格調整、およびTPR修正申告の取扱いに関する規定を明確化。
- ホワイトリスト等のペナルティ廃止:VAT課税事業者ホワイトリスト外口座への支払いや分割払い(split payment)制度不使用を理由とする、法人税・所得税上の損金算入否認制度を廃止(施行は2027年1月1日から)。
実務メモ
背景:ポーランド政府の規制緩和(deregulacja)方針の一環。TPR関連の簡素化は2026年分のTPRから適用予定、ホワイトリスト関連のペナルティ廃止は2027年1月1日施行予定と、適用時期が項目により異なる。
ポイント:現時点では法案段階(閣議承認)であり、公布・施行は今後の国会審議を経る。TPR様式の署名要件緩和は、グループ内で複数のポーランド子会社の移転価格文書化を統括している日系企業にとって実務上の負担軽減になる。
実務への一言:ポーランド子会社を持ちTPR申告を行っている日系企業グループは、2026年分TPRからの署名代理・零細企業特例の適用可否を確認し、現地の税務アドバイザーと申告体制を見直すとよい。
| 国・地域 | ポーランド |
| 発信機関 | ポーランド財務省(Ministerstwo Finansów) |
| トピック | 移転価格 |
| 公開日 | 2026.07.21 |
