IASB、新基準「IFRS第20号 規制資産及び規制負債」を公表 ─ 料金規制対象企業向け
IFRSIASB
2026.05.27掲載: 2026.07.25
IASB、新基準「IFRS第20号 規制資産及び規制負債」を公表 ─ 料金規制対象企業向け
概要
国際会計基準審議会(IASB)は2026年5月27日、新会計基準「IFRS第20号 規制資産及び規制負債(Regulatory Assets and Regulatory Liabilities)」を公表した。電力・水道・ガス等、顧客への請求額・請求時期が規制当局により決定される「料金規制」の対象企業の財務報告を改善することを目的とする。IFRS第14号「規制繰延勘定」を置き換える。
- 対象:電力・水道・ガス等、公共性の高いサービスを提供し、顧客への請求額・請求時期が料金規制によって決定される企業。
- 内容:企業が財・サービスを提供する時点と、その対価を顧客に請求する時点にズレ(timing差異)がある場合、報告される収益がその期間の企業の実際の業績を十分に反映しない可能性がある。IFRS第20号は、このタイミング差異の影響を財務諸表に反映することを求める新たな会計処理を規定。
- 狙い:料金規制対象企業間での会計処理のばらつきを是正し、比較可能性を向上させることを企図。
- 適用時期:2029年1月1日以後開始事業年度から適用(早期適用可)。IFRS第14号を置き換える。
実務メモ
背景:IFRS第14号は範囲が限定的な暫定基準であったため、IASBは料金規制対象企業向けの本格的な会計基準の開発を進めてきた。IFRS第20号はその成果であり、久しぶりの新基準番号(IFRS第19号は2024年公表)の公表となる。
ポイント:適用は2029年1月1日以後開始事業年度からで、対応までに時間的余裕がある。ただし、電力・ガス・水道・通信インフラ等、料金規制の枠組みで事業を行う欧州子会社を持つグループは、早期に影響評価を行っておくことが望ましい。
実務への一言:欧州で電力・ガス・水道等の規制対象事業を営むグループ会社がある場合、適用開始まで数年ありますが、収益認識・財務諸表への影響が大きくなり得るため、監査法人と早めに論点整理をしておくと安心です。
| 国・地域 | 国際(IFRS) |
| 発信機関 | IASB(国際会計基準審議会) |
| トピック | 会計基準 |
| 公開日 | 2026.05.27 |
