イタリア2026年予算法が施行 ─ 新型ハイパー減価償却制度と資産の株主への優遇移転措置を導入
ITイタリア政府
2026.01.01掲載: 2026.07.25
イタリア2026年予算法が施行 ─ 新型ハイパー減価償却制度と資産の株主への優遇移転措置を導入
概要
イタリアの2026年予算法(Legge 30 dicembre 2025, n. 199)が2026年1月1日付で施行された。設備投資を促進する新たなハイパー減価償却(iper-ammortamento)制度の導入に加え、法人が保有する不動産・登録動産を優遇税率で株主へ移転できる制度、および凍結中の税務準備金を優遇税率で「解凍」できる制度が盛り込まれ、グループ内資産再編を検討する企業にとって実務上の選択肢が広がった。
- 新型ハイパー減価償却:2026年1月1日から2028年9月30日までに行う設備投資について、新たなハイパー減価償却(割増償却)制度を導入。デジタル化・自動化投資等を促進する狙い。
- 株主への資産優遇移転(assegnazione agevolata):人的会社・資本会社が、不動産または登録を要する動産を株主へ割当て・譲渡する制度を2026年9月30日まで再開。時価と税務簿価の差額に対する代替課税は8%(非事業会社は10.5%)、凍結中の準備金取崩し分は13%の軽減税率。
- 準備金の「解凍」(affrancamento riserve):課税が凍結されている税務準備金について、10%の代替課税を納付することで通常課税に「解凍」する措置を再度導入。
- その他:相殺可能な税額控除の上限を、滞納処分登録済み債務がある場合の水平的相殺上限として10万ユーロから5万ユーロに引き下げ。
実務メモ
背景:イタリアでは予算法で毎年、企業向けの時限的な優遇税制措置(設備投資促進・資産再編促進等)が導入される傾向があり、今回もその一環。特に株主への資産優遇移転や準備金解凍は、グループ内再編やオーナー個人への資産移転を検討する企業にとって、税負担を抑えて実行できる期間限定の機会となる。
ポイント:資産の株主優遇移転制度は2026年9月30日までの時限措置であるため、イタリア子会社の不動産等をグループ内で整理・移転する計画がある場合は、期限内の実行可否を早めに検討する必要がある。
実務への一言:イタリア子会社で不動産の保有整理や資産再編を検討している場合は、今回の時限措置が使えるかどうかを含め、現地の税理士に9月末の期限を意識した早めの相談をおすすめします。
| 国・地域 | イタリア |
| 発信機関 | イタリア政府(Legge di Bilancio 2026) |
| トピック | 税務 |
| 公開日 | 2026.01.01 |
